ダムができるとどうなる?

写真で実感・ダム完成想像図 自然環境に与える影響
水質の変化を考える 流木等の滞留



写真1− 赤潮の発生(小見野々ダム)




写真2− 赤潮の発生(小見野々ダム)




写真3− 赤潮の発生(小見野々ダム)




写真4− にごり(小見野々ダム)
 川の流れは、実に多様な自然環境より形成されています。古来より私たち人間はそうした自然環境1つ1つに名前をつけ水辺に親しんできました。淵・淀み・せせらぎ・瀬・滝・滝つぼ・・・。こうした自然環境の多様性は、川の水質をきれいに保つ役割を果たしていると考えられています。

 こうした自然環境の多様性は、実は、私たち現代社会の身近なところで応用されています。下水処理施設もその1つです。私たちが下水として流す汚水は、下水処理施設で沈殿・ろ過・ばっ気・攪拌といった工程を経てきれいにされています。沈殿では水と一緒に流れる大きめゴミを沈めきれいな上澄水だけを次に流し、ろ過ではさらに小さなゴミをこし取り、ばっ気・攪拌では水に空気を混ぜることで微生物が不純物をより分解しやすくするなどです。

 自然の川の流れでは、川辺に生える草木や水草がろ過の役割を、淵・淀みが沈殿槽の役割を、せせらぎ・瀬がばっ気・攪拌を果たしていると考えられています。こうして考えてみると、自然の川の流れは、まるでそれ自体が大きな下水処理施設のようでもあります。

 また、淵・淀みの周りにできる砂州や浅瀬は、諫早や三番瀬・藤前で有名になった干潟と同じように、そこに溜まった水や泥に含まれるプランクトンを食べる生きものたちを育むゆりかごであり、その結果として水質がきれいになる水質浄化の場とも考えられています。

 さて、こうした自然の川の流れをダムでせき止めてしまうとどうなるか? これを物語るのが、ここに挙げる数枚の写真です。

 自然の浄化作用を失った川の流れでは、赤潮や青潮・にごりが起こりやすくなります。写真の上3枚は、赤潮の発生を、次の1枚はにごりを示しています。これらは、プランクトンの異常発生やそれによる酸素欠乏によるものと考えられており、水質を示す指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)の極端な上昇を招きます。

 また、流れる水では本来生えることのない藻類や水草の大量発生も起こります。これらを放置すると、極端なケースでは、ダムの放水口を塞いでしまう原因となり、ダムの設計能力を超えて水を溜めてしまうことにつながります。

 もちろん、こうしたことには、水質の改善や藻類や水草の除去といった対策が施されてはいますが、巨額の資金を投じてダムを建設し、さらにその上、こうした対策費用をダムがある限り毎年使い続けて行かなければならないことを考えると、もっと別のダム以外の手段がないものかと考えさせられます。

 武庫川ダムの建設予定地の上流部、ちょうど試験湛水で水没する流域には、淵・淀み・せせらぎ・瀬が織り成す自然環境の多様性が見事に残されています(ダム予定地付近の詳細な地図参照)。また、三田市より下流域からダムの建設予定地まではほとんど人工的な構造物がなく、川の自浄作用が機能しているのではないかと考えられます。

 武庫川を愛する会では、この川の自浄作用を検証してみようと考えています。

 武庫川ダムは、全国的にも珍しい「穴開きダム」といわれており、ダムによる水の滞留、これによる水質の変化はないことになっていますが、100年に一度の大雨が降る前に果たしてその「穴」が詰まることはないのか大いに疑問の残るところです。



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